FAQ
ArcMap が強制終了する際のトラブルシューティング
ナレッジ番号:5878 | 登録日:2025/01/07 | 更新日:2025/01/15
概要
ArcMap が強制終了する(起動しない)場合、さまざまな原因が考えられます。
以下に問題の切り分けの確認事項および回避策をご紹介いたします。上から順にご確認ください。
- A. ArcGIS Desktop 10.8.x のシステム要件を満たしていますか
- B. どのようなメッセージが表示されていますか
- C. 組織内のすべてのユーザーの環境で発生しますか
- D. 特定のマップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)で発生しますか
- E. マップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)の起動完了後、特定の操作で強制終了しますか
- F. ArcMap のカスタマイズや独自ツールの開発を行っていますか
- G. いずれの対処でも状況に改善が見られない場合
A. ご利用の ArcGIS Desktop のバージョンのシステム要件を満たしていますか
ArcGIS Desktop 10.8.x(ArcMap 10.8.x) をご利用の場合、ArcMap をインストールした環境が ArcGIS Desktop 10.8.x のシステム要件を満たしているか確認し、システム要件を満たす環境を用意します。
B. どのようなメッセージが表示されていますか
B-1.「ArcGIS for Desktop Advanced (ArcInfo) is not authorized for use.」
ArcMap を起動しようとすると「ArcGIS for Desktop Advanced (ArcInfo) is not authorized for use.」と表示され起動できないの対処を実施します。
B-2.「ドキュメントを読み込んでいます」
「ドキュメントを読み込んでいます」と表示されるが、ArcMap が起動しないの回避方法を実施します。
B-3.「深刻なアプリケーション エラー」や「メモリが"read"になることはできませんでした」
ArcMap や ArcCatalog が「深刻なアプリケーションエラー」や「メモリが"read"になることはできませんでした」のエラーを表示するの対処を実施します。
B-4. その他のメッセージ(「ArcGIS Desktop が機能停止しています」等)、またはメッセージが表示されない
組織内のすべてのユーザーの環境で発生しますかへお進みください。
C. 組織内のすべてのユーザーの環境で発生しますか
C-1. 組織内のすべてのユーザーの環境で発生
組織内のすべてのユーザーで ArcMap の起動を行えない場合、組織で採用されているセキュリティソフトおよびその設定に関連し、ArcMap の起動が阻害されている可能性があります。エラー: セキュリティ関連ソフトのアプリケーション制御の機能により ArcMap がクラッシュする場合があるの回避方法を実施します。
C-2. 組織内の複数のユーザーの環境で発生
- Windows のログイン ユーザー(サイン イン ユーザー)に管理者権限はありますか
Windows のログイン ユーザーに管理者権限が無い場合、端末の管理者権限を持つログイン ユーザーを作成し、起動できるかご確認ください。管理者権限を持つログイン ユーザーで起動が可能な場合、ArcMap 作業者のログイン ユーザーへの管理者権限の付与をご検討ください。 - ログイン ユーザーのユーザー名は日本語でしょうか
Windows のログイン ユーザー名が「ESRIジャパン」のような日本語の場合、ご利用の PC にて半角英字から始まり、半角英数字から構成されるユーザー名のログイン ユーザーを作成し、起動が可能かご確認ください。ログイン ユーザー名を半角英数字にしますと改善される場合、半角英数字から構成されるユーザー名の利用をご検討ください。
参考 Microsoft : Windows でローカルのユーザー アカウントまたは管理者アカウントを作成する
C-3. 特定の環境またはデータで発生
特定のマップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)で発生しますかへお進みください。
D. 特定のマップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)で発生しますか
Windows [スタート] → [すべてのアプリ] → [ArcGIS] → [ArcMap 10.x.x] をクリックし起動するかご確認ください。ArcMap が起動する場合、[新規マップ] より「空のマップ」を選択して、空のマップ ドキュメントが開くかご確認ください。
D-1. 新規のマップ ドキュメントで起動できる場合
特定の MXD ファイルまたはデータに関連して、ArcMap の起動不良が発生していると考えられます。
起動不良の MXD ファイルに対して、マップ ドキュメントのエラーを解析し、修復したい (MXD Doctor)の「利用方法」に記載の MXD Doctor ユーティリティにて、MXD ファイルのリカバリを実施ください。D-2. MXD Doctor ユーティリティの実施でも改善しない場合
特定のデータやその設定に関連して ArcMap の起動不良が起きている可能性があります。
- 強制終了するマップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)のバックアップを取っていただいたうえで、[コンテンツ] ウィンドウからすべてのレイヤーを削除し、[ファイル] メニュー → [上書き保存] を行い、強制終了するかどうかをご確認ください。
- 強制終了するマップ ドキュメントが複数ある場合は、それらのマップ ドキュメントに共通のレイヤーがあるかご確認ください。
- 一部のレイヤーが要因となっているようであれば、当該レイヤーの削除および再追加や、設定の調査等を行ってください。特に、リンク切れが起きている、参照しているデータ量が膨大であるといった点にお心あたりがある場合、新規の MXD ファイルへそれらの点を解消した状態で追加し状況に改善が見られるかご確認ください。
E. マップ ドキュメント(拡張子 *.mxd)の起動完了後、特定の操作で強制終了しますか
- [カスタマイズ] メニュー → [ArcMap オプション] → [表示キャッシュ] タブで定期的にキャッシュを削除し、状況に改善が見られるかご確認ください。
- 特定のジオプロセシング ツールの起動後に強制終了するような場合、ArcMap が強制終了するの「① ArcToulbox の初期化」を実施ください。
- お使いの PC のディスプレイ アダプターに関連した問題でないか切り分けを行うため、特定の操作を行うとアプリケーションがクラッシュまたは動作が停止するを参照し、一時的にグラフィック ドライバーを無効にします。
F. ArcMap のカスタマイズや独自ツールの開発を行っていますか
新規の MXD ファイルでも強制終了が多発している場合、当該環境の ArcMap に問題が生じている可能性が高いです。
ArcMap のカスタマイズや独自ツールの開発を行っておらず、ArcMap の初期化を行っても問題無い場合は、問題の切り分けとして一度当該環境にて ArcMap の初期化を実施し、再発するかご確認ください。
ArcMap が強制終了するの「② ArcMap の初期化」を実施します。G. いずれの対処でも状況に改善が見られない場合
- ArcMap が強制終了するの「③ ArcGIS の初期化」の実施を検討ください。ただし、この作業はレジストリの編集(PC に重大な影響を及ぼします)を含みますので、必要に応じて組織の IT 部門に依頼する等、誤ったレジストリの削除を行わないようご留意ください。
- 別の環境を用意できる場合、そちらに ArcMap のインストールおよびライセンス認証を実施し、利用することをご検討ください。
- ArcMap の後継ソフトウェアである ArcGIS Pro の利用をご検討ください。
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