FAQ
ラインの長さやポリゴンの面積を正確に測定するには?
ナレッジ番号:3297 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21
概要
ライン フィーチャの長さやポリゴン フィーチャの面積の値を正しく取得するには、距離や面積を測ることに適した平面直角座標系や UTM 座標系などの投影座標系に変換するか、Geodesic (測地線)に基づいた計測方法で計測します。測地線に基づいて算出した値と平面直角座標系で算出した値は、完全には一致しません。これは計算方法の違いによるものです。どちらがより正しい距離の値ということはございませんが、一般的には投影座標系に変換した値が用いられます。説明
長さや面積を測ることに適した投影座標系に変換してから計測する方法
日本国内で距離や面積を正確に計測するのに適した投影座標系は、平面直角座標系やUTM 座標系が該当します。その中で、対象のフィーチャが属する系やゾーン(帯)を選択ください。尚、各平面直角座標系の区域 は、国土地理院で公開している 19 の平面直角座標系 を確認ください。UTMのゾーンは、国土地理院で公開しているこちらの URLをご覧ください。
例: 千葉県 松戸市 平面直角座標系第9系(JGD 2000)※(「JGD2000_Japan_Zone_9」)
※日本測地系2000 の場合
近畿地方 UTM 座標系 第 53 帯 N(JGD 2000)※(「JGD_2000_UTM_Zone_53N」)
※日本測地系2000 の場合
■方法
例: 平面直角座標系に投影変換し、面積を測定し属性テーブルに値を出力する場合
- ArcGIS Pro では、こちらのFAQの方法で投影変換を実行します。[投影変換(Project)] のツールのパラメータの設定の際に、[出力データの座標系] に平面直角座標系の中でフィーチャが属する系を選択 します。([出力データの座標系] に応じて自動で地理座標系変換パラメータも入力されます。)変換後に上記の方法と同様に、[ジオメトリ属性の計算(Calculate Geometry Attributes)] を実行します。その際に、 [ジオメトリ属性] で 既存または新規のフィールドに対して、[面積] を指定して実行します。ラインの長さの場合は、 [長さ] を選択し、ツールを実行します。
- ArcMap 上では、こちらの FAQ の[投影変換(Project)] ツールによる投影変換の方法で 平面直角座標系に変換します。[投影変換(Project)] のツールのパラメータの設定の際に、[出力データの座標系] に平面直角座標系の中でフィーチャが属する最適な系を選択 します。([出力データの座標系] に応じて自動で地理座標系変換パラメータも入力されます。)変換後、上記の方法と同様に、[ジオメトリ属性の追加(Add Geometry Attributes)] を実行します。その際に、 [ジオメトリ プロパティ] で [面積] を指定して実行します。ラインの長さの場合は、 [長さ] を選択し、ツールを実行します。
Geodesic (測地線)に基づいた計測方法
フィーチャの座標系が地理座標系の場合や距離や面積を測ることに適した投影座標系ではない場合は、Geodesic (測地線)※に基づいた計測する方法をお選びください。例えばフィーチャの投影座標系が Webメルカトル図法(WGS_1984_Web_Mercator_Auxiliary_Sphere)の場合は、長さや面積を計測するのに適していませんので Geodesic (測地線)に基づいた計測方法をお選びください。
※Geodesic (測地線)とは、地球をモデル化した回転楕円体の地表上で最も短いラインを取ったものです。
※距離と面積を計測する際の計測タイプについては、こちらのヘルプページをご覧ください。
■方法
長さや面積を計るには、計測ツール やジオメトリ演算や [ジオメトリ属性の計算(Calculate Geometry Attributes)] ジオプロセシング ツールなどの方法があります。
例: [ジオメトリ属性の計算(Calculate Geometry Attributes)] を使用する場合
- ArcGIS Pro では、[ジオメトリ属性の計算(Calculate Geometry Attributes)] の [ジオメトリ属性] で 既存または新規のフィールドに対して、[面積(測地線)] を指定して実行します。ラインの長さの場合は、 [長さ(測地線)] を選択し、ツールを実行します。
- ArcMap では、こちらの FAQ の手順通り、[ジオメトリ属性の追加(Add Geometry Attributes)] ※の [ジオメトリ プロパティ] で、[AREA_GEODESIC] を選択し、ツールを実行します。ラインの長さの場合は、 [LENGTH_GEODESIC] を選択し、ツールを実行します。
※ArcMap の [ジオメトリ属性の追加(Add Geometry Attributes)] ツールは、必ずフォアグラウンドで実行ください。- ArcGIS Pro では、こちらのFAQの方法で投影変換を実行します。[投影変換(Project)] のツールのパラメータの設定の際に、[出力データの座標系] に平面直角座標系の中でフィーチャが属する系を選択 します。([出力データの座標系] に応じて自動で地理座標系変換パラメータも入力されます。)変換後に上記の方法と同様に、[ジオメトリ属性の計算(Calculate Geometry Attributes)] を実行します。その際に、 [ジオメトリ属性] で 既存または新規のフィールドに対して、[面積] を指定して実行します。ラインの長さの場合は、 [長さ] を選択し、ツールを実行します。
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