FAQ フィーチャクラス 、シェープファイルの測地基準系や座標系を変更するには?(投影変換)

ナレッジ番号:1079 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/02/22

説明

フィーチャクラスおよびシェープファイルのフィーチャの位置はそのままで座標系を変更するには、[投影変換] ツールを使用します。ただし、投影法の定義 (座標系の設定) がされていないデータを投影変換する場合は、データが元々どの座標系で作成されたのかをデータの入手先に確認し、座標系の定義を行ってから投影変換を行ってください。

[投影変換] ツールによる投影変換の方法

・ArcToolbox → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [フィーチャ] → [投影変換] ツール(バージョン 10 以前)
・ArcToolbox → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [投影変換] ツール(バージョン 10.1 以降)

データ フレームによる投影変換の方法

フィーチャクラスおよびシェープファイルの座標系は変更せずに、異なる測地系のデータを重ねて表示することが可能です。その場合はデータ フレームの座標系の設定にある 「地理座標系変換」を使用します。

  1. ArcMap の [コンテンツ] ウィンドウにある [マップ レイヤ] と表示されている部分を右クリックし、[プロパティ]  をクリックします。[データ フレーム プロパティ] ダイアログが表示されます。
  2. [座標系] タブをクリックします。
  3. 変換したい投影座標系に設定し、[OK] をクリックします。
  4. [警告] が表示された場合、 [変換] をクリックします。
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     [地理座標系変換] にて、 [変換方法] を設定し、 [OK]をクリックし、 [警告]にて、 [はい] をクリックします。 
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  5. ArcMap 上のレイヤを右クリックし、[データ] → [データのエクスポート] をクリックします。このとき表示されるダイアログ ボックスの「座標系の選択」 部分で、必ず、「データフレームと同じ座標系を使用」にチェックしてエクスポートをしてください。

  • 測地系の変換を含む場合


測地系の変換について


2002 年3 月まで日本の測量は、日本測地系を使用して明治時代に測量された基準点測量の成果(測地成果)を基に行われてきましたが、2002 年 4 月 1 日に改正測量法が施行され、日本が採用する測地基準系が日本測地系から世界測地系(日本測地系2000)に移行されました。この時、地殻変動や当時の測量誤差による歪みも修正され、日本測地系2000 による新しい基準点網が再構築されました。この測量成果を「測地成果2000」と呼びます。)

また、2011 年の東北地方太平洋沖地震によって大きな地殻変動が観測された地域(東日本を中心とした 1都 19 県)の測量成果の改定値が同年 10 月 31 日に国土地理院より公表され、この測地成果を「測地成果2011」と呼びます。

測地成果2000に基づくデータの座標系:日本測地系2000(JGD2000)
測地成果2011に基づくデータの座標系:日本測地系2011(JGD2011)

日本測地系(GCS_Tokyo)から世界測地系の日本測地系2000(JGD2000)または日本測地系2011(JGD2011)へ変換する場合や、反対に、日本測地系2000(JGD2000)または日本測地系2011(JGD2011)から日本測地系(GCS_Tokyo)へ変換する場合には、数学的な投影変換だけではなく、日本の三角測量網の歪みや地殻変動の蓄積によって生じた誤差を考慮した変換が必要になります。

ArcGIS 9.3 以降の製品バージョンの ArcToolbox の [投影変換] ツールには、地理座標系変換(オプション)] のためのパラメータが用意されていますので、日本の三角測量網の歪みや地殻変動の蓄積によって生じた誤差を考慮した変換を行うことができます。


  1. 日本測地系2000(JGD2000)への変換


    (例)日本測地系/東京測地系(GCS_Tokyo)⇔日本測地系2000/世界測地系(JGD2000)の変換


    1. ArcGIS 10.x、9.3.1、9.3 の場合

      [投影変換(Project)] ツールの[地理座標系変換(オプション)] にて、変換パラメータ「 Tokyo_To_JGD_2000_NTv2」を指定することで、測地系を変換することができます。

    2. ArcGIS 9.2 以前の場合

      9.2 以前の製品バージョンの ArcToolbox の[投影変換] ツールでは、数学的な投影変換のみを行い、測量網の歪み等を考慮した変換をしないため、[投影変換] ツールでの測地系を含む投影変換では、数メートルのずれが発生することがあります。製品バージョン9.2 以前の製品をご利用時に測地系の変換をする場合は、 [ {関連ナレッジは削除されました}測地成果2000対応ツール] で投影変換を行うことをお勧めします。


  2. 日本測地系2011(JGD2011)への変換(ArcGIS 10.x のみ対応)

    1. 日本測地系(GCS_Tokyo)⇔日本測地系2011(JGD2011) ※10.1 以降のみ対応

      [投影変換(Project)] ツールの[地理座標系変換(オプション)] にて変換パラメータ「 2000_To_JGD_2011_NTv2_1 + Tokyo_To_JGD_2000_NTv2」を指定することで、測地系を変換することができます。

    2. 日本測地系2000(JGD2000)⇔日本測地系2011(JGD2011)

      投影変換(Project)] ツールの[地理座標系変換(オプション)] にて変換パラメータ「 JGD_2000_To_JGD_2011_NTv2_1」を指定することで、測地系を変換することができます。

    (ご注意)
    ※ArcGIS 10.1 の場合

    10.1 で日本測地系2011(JGD2011)を利用するためには、[投影変換(Project)] ツールでの操作を行う前に 「 {関連ナレッジは削除されました}ArcGIS 10.1 SP1 for Desktop」 をインストールする必要があります。

    ※ArcGIS 10 の場合

    10 の製品バージョンでは 上記 2. の変換のみ可能となっていますが、変換を実行するには、[投影変換(Project)] ツールでの操作を行う前に「 {関連ナレッジは削除されました}測地成果2011対応パック」をインストールする必要があります。

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