FAQ
ArcGIS Pro: ラスター関数の処理を反復したい (ModelBuilder)
ナレッジ番号:6133 | 登録日:2026/06/02 | 更新日:2026/06/19
概要
ArcGIS Pro で、ラスター関数を適用した結果をディスク上のラスター データとして出力するには [ラスター関数からラスターを生成] ツールを使用します。 この処理を複数のラスターに対して繰り返し実行する場合は、ModelBuilder の [ラスターの反復] ツールを組み合わせることで実現できます。
本 FAQ では、以下の 2 つの処理例を ArcGIS Pro での操作手順として紹介します。
処理例 1:マルチバンド ラスターをグレースケール化
Grayscale(グレースケール)ラスター関数を使用し、複数のマルチバンド ラスターを一括でグレースケール化します。
【手順】
- ModelBuilder を開く
[解析] タブの [ModelBuilder] をクリックし、新規モデルを作成します。
- [ラスターの反復] ツールを追加
(1) [ModelBuilder] タブの [反復] → [ラスターの反復] ツールを選択します。
(2) [ラスターの反復] ツールを右クリック → [変数の作成] → [パラメーターから] → [ワークスペース] を選択します。
(3) [ワークスペース] をダブルクリック → ラスター データが格納されているフォルダーまたはファイル ジオデータベース(必要に応じてフィーチャ データセット)を指定します。
※ ここで指定したワークスペース内のラスターが 1 件ずつ反復処理されます。
(4) [ラスターの反復] ツールをダブルクリックし、必要に応じてワイルドカードやラスター フォーマットを指定します。
- ラスター関数からラスターを生成
(1) [ジオプロセシング] ウィンドウのツールの検索欄に「ラスター関数からラスターを生成」と入力します。
(2) [検索結果] に表示された [ラスター関数からラスターを生成] ツールをドラッグ&ドロップでモデルに追加します。
(3) [ラスター関数からラスターを生成] ツールを右クリック → [変数の作成] → [パラメーターから] → [入力ラスター関数] を選択します。
(4) [入力ラスター関数] をダブルクリックし、「Grayscale」と入力します。 (*1)
(5) [ラスター関数からラスターを生成] ツールをダブルクリックして開き、パラメーターを以下のように設定します。
・ [出力ラスター データセット]:保存場所とファイル名を指定 (*2) (*3) (*4)
例:<出力ワークスペース>\%名前%_gray.tif
・ [ラスター関数の引数]:
・ [名前]: Raster (*5)
・ [値]:%ラスターのワークスペース%\%名前%.png
・ [形式]:TIFF、JPEG など任意の形式
【補足】
・ *1:ArcGIS Pro に標準搭載されているラスター関数を指定できます。
関数名は英語で入力する必要があるため、「Grayscale」のように英語で正確に入力してください。
利用できるラスター関数は「ラスター関数のリスト」をご参照ください。
・ *2:出力名は、反復のたびに重複しないようインライン変数置換を使用します。
インライン変数については 「インライン変数置換—ArcGIS Pro | ドキュメント」をご参照ください。
・ *3:ラスター名やパスに日本語などの 2 バイト文字を使用するとエラーとなる場合があります。
英数字およびアンダースコアの使用を推奨します。
詳細は、「ラスター データを出力する際に使用するパス(フォルダー名や名前)の制限事項 | サポート | ESRIジャパン」をご参照ください。
・ *4:出力ラスターは、指定する保存先によって拡張子の扱いが異なります。
・フォルダー出力:拡張子が必要(例:.tif)
・ジオデータベース出力:拡張子不要
・ *5:反復処理中の入力ラスターを指定します。
(6) [ラスターの反復] ツールから [ラスター関数からラスターを生成] ツールを前提条件として接続します。
前提条件として接続することで、各反復ごとに処理対象のラスターが確実に設定された状態でツールが実行されます。
これにより、反復処理の流れ(ラスターの取得 → 関数適用 → 出力)が明示され、意図した順序で安定して処理を実行できます。
- モデルを実行
(1) [ModelBuilder] タブの [検証] をクリックし、問題がなければ [保存] をクリックしてモデルを保存します。
(2) [ModelBuilder] タブの [実行] をクリックし、処理を実行します。
処理例 2:シングルバンド ラスターを色分け(シンボル設定の一括適用)
あらかじめ設定したラスターのシンボル表示をラスター関数テンプレート(*.rft.xml) として保存し、複数のラスターに適用して出力します。
【手順】
※シンボル設定は表示専用ではなく、ラスター関数として処理に変換して適用されます。
- シンボル設定を行い、ラスター関数テンプレートとして保存
(1) 任意のラスターをマップに追加します。
(2) [コンテンツ] ウィンドウで対象レイヤーを右クリック → [シンボル] をクリック後、[シンボル] ウィンドウで色分けを設定します。
(3) [シンボル] ウィンドウ右上のメニューから[ラスター関数テンプレートとしてエクスポート] を選択します。
(4) *.rft.xml 形式で保存します。
- ModelBuilder を開く
[解析] タブの [ModelBuilder] をクリックし、新規モデルを作成します。
- [ラスターの反復] ツールを追加
処理例 1 と同様に [ラスターの反復] ツールを追加し、対象ワークスペースを指定します。
- ラスター関数からラスターを生成
(1) [ラスター関数からラスターを生成] ツールを追加します。
(2) パラメーターを以下のように設定します。
・ [入力ラスター関数]:手順 1 で保存した *.rft.xml ファイルを指定
・ [出力ラスター データセット]:保存場所とファイル名を指定
例:<出力ワークスペース>\%名前%_color.tif (*1) (*2) (*3)
・ [ラスター関数の引数]:(*4)
・ [名前]: Raster (*5)
・ [値]:%ラスターのワークスペース%\%名前%
・ [形式]:任意の形式(TIFF 等)
【補足】
・ *1:出力名は、反復のたびに重複しないようインライン変数置換を使用します。
インライン変数については 「インライン変数置換—ArcGIS Pro | ドキュメント」をご参照ください。
・ *2:ラスター名やパスに日本語などの 2 バイト文字を使用するとエラーとなる場合があります。
英数字およびアンダースコアの使用を推奨します。
詳細は、「ラスター データを出力する際に使用するパス(フォルダー名や名前)の制限事項 | サポート | ESRIジャパン」をご参照ください。
・ *3:出力ラスターは、指定する保存先によって拡張子の扱いが異なります。
・フォルダー出力:拡張子が必要(例:.tif)
・ジオデータベース出力:拡張子不要
・ *4: テンプレートにより追加の引数が表示される場合があります。
・ *5:反復処理中の入力ラスターを指定します。
(3) [ラスターの反復] ツールから [ラスター関数からラスターを生成] ツールを前提条件として接続します。
前提条件として接続することで、各反復ごとに処理対象のラスターが確実に設定された状態でツールが実行されます。
これにより、反復処理の流れ(ラスターの取得 → 関数適用 → 出力)が明示され、意図した順序で安定して処理を実行できます。
- モデルを実行
(1) [ModelBuilder] タブの [検証] をクリックし、問題がなければ [保存] をクリックしてモデルを保存します。
(2) [ModelBuilder] タブの [実行] をクリックし、処理を実行します。
複数のラスターに対して、同一の色分けルールが適用されたラスター データが出力されます。
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