FAQ ラインからネットワーク データセットを作成するには?

ナレッジ番号:2802 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2023/08/16

概要

Network Analyst エクステンションの交通ネットワークを使用した解析を行うには、 道路網 データのようなネットワーク データセットが必要となります。以下は、既存のライン データに接続性を持たせ、 ネットワーク データセットを構築する方法です。

必要なスキル: ArcMap 中級レベル以上
留意事項:道路の規制などを考慮しなければ簡易的なネットワーク データセットを時間をかけずに作成することができますが、規制などを考慮する場合は設定すべきパラメーターが多数あります。ヘルプを見ながらユーザー様自身で、要望に合う設定を判断する必要があり、場合によっては非常に複雑な作業になります。

前準備

ラインが交差する地点に接続性を持たせるために、ライン データの前準備を行います。
右左折を行うには交差点において「接続性」を持たせる必要があります。接続性は、ラインの端点同士が接する箇所にのみ生成されます。
なお、2 本のラインが交差しており交差部分が端点ではない場合は、交差部分に接続性が生成されないため、一般道路と高速道路などの交差部分などにおいて使用されます。 

ヘルプ : 接続性について

 

FAQ : ラインを分割・分断するには

手順

  1. 必要なデータ・属性情報がそろっていることを確認します。
    • 前準備を行ったライン データ
    • (ターン フィーチャを作成したい場合は)ターン フィーチャクラス → 作成方法は こちらをご参照ください。
    • (同じ高さのラインに接続性を付与したい場合は)エレベーション フィールドまたは Z 値フィールドを含むライン データ
    • (ルート案内の機能を使用したい場合は) こちらの条件を満たしているライン データ
    • (インピーダンスを使用したい場合は)所要時間の属性情報を含むライン データ → 作成方法は こちらをご参照ください。
  2. カタログ ウィンドウで、新規ファイル ジオデータベースを作成します。
  3. カタログ ウィンドウで、ファイル ジオデータベースを右クリック → [新規作成] → [フィーチャ データセット] をクリックし、[新規フィーチャ データセット] ダイアログを開きます。

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  4. フィーチャ データセット名や座標系を設定しながら、[次へ] ボタンで進みます。[完了] ボタンでフィーチャ データセットが作成されます。

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  5. カタログ ウィンドウで、作成したフィーチャ データセットを右クリック → [インポート] → [フィーチャクラス(シングル)] をクリックします。

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  6. [フィーチャクラス → フィーチャクラス] ダイアログにて、[入力フィーチャ] に既存のライン データを指定します。[出力フィーチャクラス] には、任意の出力データセット名を入力します。[OK] をクリックします。
  7. カタログ ウィンドウでフィーチャ データセットを右クリックし → [新規作成] → [ネットワーク データセット] をクリックします。 

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  8. [新規ネットワーク データセット] ダイアログにて、ネットワーク データセット名やバージョン、使用するライン データを指定し、[次へ] ボタンで進みます。
    新規ネットワーク
  9. [このネットワークでターンをモデリングしますか?] の画面で、 ターンを使用しない場合は「いいえ」を、使用する場合は「はい」を選択します。「はい」を選択した場合、ArcGIS がデフォルトで用意している  [グローバル ターン] の他に、 ユーザが作成したターンを選択することができます。 

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  10. [接続性] ポリシーを設定する場合は [接続性] ボタンをクリックします。この設定によりジャンクションが作成される位置が決まります。ラインの端点に接続性を付与する場合は [End Point] を選択し、ラインの頂点に接続性を付与する場合は、[Any Vertex] を選択します。

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  11. 高さを考慮し、同じ高さのラインが交差する箇所に接続性を付与したい場合は [ジオメトリの Z 座標値を使用] または [エレベーション フィールドを使用] を選択します。高さを考慮しない場合は「なし」を選択します。

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  12. 必要に応じて、ネットワーク データセットに使用する コスト、記述子、規制(ターン)、階層(Hierarchy)の属性を設定します。 新しい項目を追加するには、[追加] ボタンから追加します。
    インピーダンス(所要時間や距離)を解析で使用する場合は、コストとして追加します。

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  13. [ルート案内] を使用の有無を選択します。 「はい」を選択した場合は [ルート案内] ボタンかルート案内プロパティを設定します。詳しくは こちらをご参照ください。

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  14. これまでの設定内容を確認し、[完了] ボタンでネットワーク データセットの作成を完了します。

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  15. 以下の 2 つのダイアログが表示されたら、「はい」をクリックします。

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