FAQ
ArcGIS Pro: NetCDF のディメンションの数だけ出力処理をしたい
ナレッジ番号:6122 | 登録日:2026/04/17 | 更新日:2026/07/16
概要
NetCDF (Network Common Data Form) は、気温、湿度、気圧、風速、方向などのデータ (変数) を格納するためのファイル形式 (.nc) です。
これらの変数はそれぞれ、NetCDF ファイルからレイヤーまたはテーブル ビューを作成することにより、ArcGIS で (時間などの) ディメンションを通じて表示することができます。
レイヤーやテーブル ビューを出力する操作を行うことで、ラスター、フィーチャクラス、テーブルとして保存することができます。
NetCDF の変換には、主に以下のツールを使用します。- NetCDF フィーチャ レイヤーの作成 (Make NetCDF Feature Layer)
- NetCDF ラスター レイヤーの作成 (Make NetCDF Raster Layer)
- NetCDF テーブル ビューの作成 (Make NetCDF Table View)
本 FAQ では、NetCDF データに含まれる time ディメンションごとに、テーブルやラスターを出力する手順をご紹介します。
手順では標準ツールを単体で実行する方法を説明し、出力処理の反復手順のヒントではツールを反復処理することで複数の出力を一括で実行するためのヒントを記載します。
なお、本 FAQ では、気象庁の「数値予報 GPV データ」を用いて、データの出力先をファイル ジオデータベースと想定した場合の操作内容を記載します。手順
ジオプロセシング ツールを単体で実行して、テーブルやラスターに出力する方法をご紹介します。
テーブルの出力方法
ここでは、lon (経度)、lat (緯度)、rh (相対湿度) のカラムを持った time (時間) ディメンションごとのテーブルを出力します。
- [解析] タブ → [ツール] をクリックし、[ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [ツールの検索] で「NetCDF テーブル ビューの作成」と検索し、[NetCDF テーブル ビューの作成] ツールをクリックします。
- 以下のとおりパラメーターを設定し、[実行] をクリックし、テーブル ビューを出力します。
- 入力用 netCDF ファイル: ローカルにある .nc ファイルを選択
- 変数: 任意の変数を選択 (例: [rh] を選択)
- 出力テーブル ビュー: 任意のファイル名を入力
- ロウ ディメンション: [lon]、[lat] を選択
- ディメンション値
- ディメンション: [time] を選択
- 値: 任意の時間を選択
- 値の選択方法: [値を使用] を選択
- 出力したテーブルは、一時的なデータのため、テーブルを右クリック → [データ] → [テーブルのエクスポート] ツールでファイル ジオデータベースに出力します。
なお、テーブルのエクスポートについての詳細は「テーブルのエクスポート」をご参照ください。
ラスターの出力方法
ここでは、rh (相対湿度) の値を持った time (時間) ディメンションごとのラスター レイヤーを出力します。
- [解析] タブ → [ツール] をクリックし、[ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [ツールの検索] で「NetCDF ラスター レイヤーの作成」と検索し、[NetCDF ラスター レイヤーの作成] ツールをクリックします。
- 以下のとおりパラメーターを設定し、[実行] をクリックし、一時的なラスター レイヤーを出力します。
値で設定したパラメーターに従って、特定の時間のラスター レイヤーを出力できます。 - 入力用 netCDF ファイル: ローカルにある .nc ファイルを選択
- 変数: 任意の変数を選択 (例: [rh] を選択)
- X ディメンション: [lon] を選択
- Y ディメンション: [lat] を選択
- 出力ラスター レイヤー: 任意の名前を入力
- ディメンション値
- ディメンション: [time] を選択
- 値: 任意の時間を選択
- 値の選択方法: [値を使用] を選択
- セルの登録: [中央] を選択
- 出力したラスター レイヤーは、一時的なデータのため、レイヤーを右クリック → [データ] → [ラスターのエクスポート] ツールでファイル ジオデータベースに出力します。
なお、ラスターのエクスポートについての詳細は「ラスター データセットのエクスポートと変換」をご参照ください。
出力処理の反復手順のヒント
NetCDF データの各ディメンションごとにテーブルやラスターを作成する処理を反復実行するには、ModelBuilder やスクリプトを用いた自動化フローを作成する必要があります。
ModelBuilder で複雑な処理を作成する場合は、処理内容を複数のモデルに分割して設計することが推奨されます。
本 FAQ では、3 つのモデルに分割して作成することを想定し、それぞれのモデル作成のポイントをご紹介します。
なお、ModelBuilder の作成方法や活用例に関する追加情報は「お役立ち質問集: ModelBuilder (ArcGIS Pro)」をご参照ください。前処理のモデル作成のヒント
前処理として NetCDF に含まれるディメンション値を格納したテーブルを作成する必要があります。
後処理で利用するため、一例として strTime や OutName といったフィールドを持ったテーブルを作成します。
使用するツール例- [NetCDF テーブル ビューの作成] ツール
- [行のコピー] ツール
- [フィールドの追加 (複数)] ツール
- [フィールド演算] ツール
モデルによって、以下のようなテーブルを作成します。
テーブル作成のイメージ ObjectID time strTime OutName 1 2026/06/09 0:00:00 2026/06/09 0:00:00 AM 260609_00 2 2026/06/09 3:00:00 2026/06/09 3:00:00 AM 260609_03 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 各フィールドの役割は以下のとおりです。
- time: [NetCDF テーブル ビューの作成] ツールで取得した、元の time ディメンション値 (日付型)
- strTime: time フィールドの値を文字列に変換したもの (文字列型)
後続モデルで [ディメンションで選択] ツールの「ディメンション値」パラメーターに渡すために使用します。 - OutName: 出力ファイルの命名に使用する文字列 (文字列型)
ファイル名に使用できない文字 (/、:、スペースなど) を除去した形式にします。
テーブル出力のモデル作成のヒント
前処理で作成したテーブルに含まれる「strTime」フィールドを活用して、time ディメンションに基づき、特定の時間ごとの lon (経度)、lat (緯度)、rh (相対湿度) のカラムを持ったテーブルを出力します。
time ディメンションごとのテーブルが出力されるよう、以下のツールを組み合わせてモデルを作成します。使用するツール例
- [行選択の反復] ツール
- [フィールド値の取得] ツール
- [NetCDF テーブル ビューの作成] ツール
- [ディメンションで選択] ツール
- [行のコピー] ツール
ラスター出力のモデル作成のヒント
前処理で作成したテーブルを活用して、time ディメンションに基づき、特定の時間ごとの特定の変数 (たとえば rh (相対湿度)) を表すラスター レイヤーを出力します。
テーブルに含まれる time ディメンションのレコード数分のラスターが出力されるよう、以下のツールを組み合わせてモデルを作成します。使用するツール例
- [行選択の反復] ツール
- [フィールド値の取得] ツール
- [NetCDF ラスター レイヤーの作成] ツール
- [ディメンションで選択] ツール
- [ラスターのコピー] ツール
注意事項
※ ModelBuilder に関するお問い合わせにつきましては、「サポートサービスのお問い合わせに関する留意事項」をご確認ください。
関連する質問
メタデータ
種類
機能
製品
バージョン