FAQ
ArcGIS Pro: Excel ファイルの読み込み方と注意事項 (バージョン 3.0 以降)

ナレッジ番号:3475 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21

概要

本 FAQ では、ArcGIS Pro での Excel ファイルの読み込み方法や注意事項について説明します。

ArcGIS Pro 3.0 以降では、ArcGIS Pro 3.0 のインストール時に Microsoft .NET 6 Desktop Runtime - Windows x64 インストーラーが必要になります。このページではすでに ArcGIS Pro がインストール済みであることを前提でご説明します。

ArcGIS Pro 3.0 では、必要なドライバーがインストールされていないと、[Excel →テーブル]、[テーブル→Excel] ジオプロセシング ツールを実行しても正しく処理が完了しません。または、Excel ファイルを直接読み込む際にエラーが発生します。他にも、ArcGIS Pro 3.0 より前のプロジェクトに Excel ファイルが含まれている場合、そのプロジェクトを ArcGIS Pro 3.0では開けません。

読み込み方法

インストールされている Microsoft Office や ArcGIS Desktop などの環境によってインストールするドライバーが異なります。必要なドライバーをご確認の上、インストールを行ってください。

必要なドライバーの確認

以下のフローチャートにしたがって、必要なドライバーについてご確認ください。

【外部サイト】Microsoft社:使用している Office のバージョンを確認する方法

追加のインストールが必要な場合

パターンA:Microsoft .NET 6.0 Desktop Runtime - Windows x86 のインストールが必要な方

Excel 向けの Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能 32 ビット版 Microsoft Access データベース エンジンドライバー と 32 ビット版の .NET 6 Desktop Runtime - Windows x86 をインストールする必要があります。

  1. 32 ビット版の Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能ドライバー
    Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable
     
  2. 32 ビット版の Microsoft .NET 6 Desktop Runtime インストーラー
    Download .NET 6.0 Desktop Runtime - Windows x86 インストーラー

パターンB:Microsoft Access データベース エンジンと Microsoft .NET 6 Desktop Runtime のインストールが必要な方(ArcMap と併用してご使用の方)

ArcGIS Desktop 10.x と ArcGIS Pro 3.0.x の両方で Excel ファイルにアクセスするには、次のインストールが必要です。Microsoft Access データベース エンジンをインストール後、Microsoft .NET 6 Desktop Runtime をインストールしてください。

  1. 32 ビット版の Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能ドライバー
    Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable
     
  2. 64 ビット版の Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能ドライバー
    Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable
     
  3. 32 ビット版の Microsoft .NET 6 Desktop Runtime インストーラー
    .NET 6.0 Desktop Runtime (v6.0.5) - Windows x86 インストーラー
     

パターンC:Microsoft Access データベース エンジンが必要な方

Microsoft Access データベース エンジンをインストールしてください。

  1. 64 ビット版の Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能ドライバー
    Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable
     

インストールできない場合は、コマンド プロンプトにて次のコマンドでサイレントインストールをお試しください。

  1. Microsoft Access データベース エンジン 2016 再頒布可能コンポーネントダウンロードし、「C:\temp」フォルダーにインストーラーを配置します。
  2. コマンド プロンプトを [管理者として実行] で起動します。
  3. 以下のようにコマンドを記載後、実行します。
    • 32 ビット版の場合   C:\temp\AccessDatabaseEngine.exe /quiet
    • 64 ビット版の場合   C:\temp\AccessDatabaseEngine_X64.exe /quiet

インストール後は、コンピューターを再起動してください。

Excel ファイルの追加方法

  1. [カタログ] ウィンドウで、Excel ファイルのツリーを展開します。
    または、[マップ] タブの [レイヤー] → [データの追加] から、Excelファイル(*.xls, *.xlsx)をダブルクリックします。
  2. シート名が表示されますので、読み込みたいシートを選択します。シート名の末尾には「$」が付与されます。
  3. [カタログ] ウィンドウから追加する場合はシートを右クリックし [現在のマップに追加] をクリックします。


    [データの追加] ダイアログから追加する場合は、シートを選択して [追加] ボタンをクリックします。

「ESRI_MAPINFO_SHEET$」は、ArcGIS の内部で自動的に作成されるシートです。

注意事項

Excel ファイルの取り扱い

  • Excel シートを読み込む際にフィールドに入力された値からフィールドタイプを判定します。レコードが文字の場合は、「String」(文字列)  になります。1つのフィールドの属性値が数字と文字のような場合も、「String」となります。
  • 数値が入力されている場合に、Excel 側でセルの書式設定を「文字列」に設定している場合は「String」として扱われます。
  • 属性値が数字の場合は、フィールド タイプが「Double」になります。
  •  Excel シートの編集を ArcGIS Pro で行うことはできません。

フィールド名

  • フィールド名は文字で始める必要があります。数字からはじめるフィールド名は不可です。
    (例 「123AA」は不可。「AA123」のように2文字目以降では数字を使用できます。)
  • フィールド名は、文字、数字、アンダーバーのみ使用可能です。
    (「/」「.」「-」等の特殊文字は不可。テーブル結合等ができません。)
  • フィールド名は、64文字を超えることはできません。
  • フィールド名を空欄にしないでください。
    空欄の場合、ArcGIS Pro で自動的に任意の名称が割り振られますが、その状態ではテーブル結合などの処理に利用することができません。Excel 側でフィールド名をつけてください。

ワークシート名

  • ワークシート名は、文字、数字、アンダーバーのみ使用可能です。
  • ワークシート名は、31文字を超えることはできません。

トラブルシューティング

Excel に関しまして以下の内容が報告されております。

  • *.xlsx ファイルがマップに追加できない。「Exception of type 'ArcGIS.Desktop.Core.Geoprocessing.GPItemException' was thrown.」のメッセージが表示される。
  • カタログ ウィンドウから *.xlsx ファイルがマップに追加しようとするとローディングのまま動作しない
  • *.xlsx ファイルとテーブル結合すると、レイヤーがリンク切れしてしまう

回避策

  1. ドライバーが正しくインストールされているかご確認ください。ドライバーが正しくインストールされていても上記メッセージが表示される場合は、一度、Microsoft Access データベース エンジン と Microsoft .NET 6 Desktop Runtime x84をアンインストールしていただき、PC を再起動し再びドライバーをインストールしてください。
  2. 一度*.xls を読み込んだあと、*.xlsx をマップに追加してください。または [データの追加] ボタンから *.xlsx をマップに追加してください。
  3. *.xls ファイルまたは CSV ファイルに変換し操作を行ってください。

参考情報

米国 Esri 社ヘルプ、テクニカル記事に参考情報が記載されています。

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