FAQ
標高値を持つ画像から傾斜区分図(傾斜角ラスター)を作成する方法
ナレッジ番号:2845 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21
概要
標高値を持つ画像(DEM)から傾斜区分図(斜面)を作成するには、画像解析ウィンドウを利用する方法と、Spatial Analyst を利用する方法があります。
画像解析ウィンドウのご利用に際して、エクステンションは必要ありません。- 画像解析ウィンドウを利用する方法
[傾斜角] 関数を利用します。 - Spatial Analyst を利用する方法
ArcToolbox → [Spatial Analyst] ツール → [サーフェス] → [傾斜角 (Slope)] ツール を利用します。
注意点
DEM (デジタル標高モデル)画像は、投影座標系(メートル単位)である必要があります。もし DEM 画像が地理座標系(緯度経度単位)であれば、投影座標系に投影変換してください。
※ArcToolbox → [データ管理] ツール → [投影変換と座標変換] → [ラスタ] → [ラスタの投影変換 (Project Raster)] ツールArcGIS バージョン 10.5 より地理座標系(緯度経度単位)の DEM であっても、メートル単位の鉛直座標系(例:[EGM2008 Geoid])を定義することで、傾斜角や傾斜方向を算出できるようになりました。
手順(画像解析ウィンドウ)
ArcMap に DEM (デジタル標高モデル)画像を追加します。
DEM (デジタル標高モデル)画像
- ArcMap の [ウィンドウ] メニュー → [画像解析] を選択し、[画像解析] ウィンドウを表示します。
- [画像解析] ウィンドウのレイヤリスト上にて DEM (デジタル標高モデル)画像をクリックして選択します(選択されるとハイライトします)。
- [画像解析] ウィンドウ [処理] 欄にある [関数の追加] ボタンをクリックして、[関数テンプレート エディタ] 画面を開きます。
- [関数チェーン] の [アイデンティティ関数] を右クリックしてメニューを開き、[挿入] → [傾斜角関数] をクリックします。
- [ラスタ関数プロパティ] 画面が表示されますので、内容を確認して [OK] ボタンをクリックしますと、[関数チェーン] に [傾斜角関数] が追加されます。
この時点で [OK] ボタンをクリックしますと、ArcMap 上に傾斜区分図が仮想レイヤにて追加されます。また [画像解析ウィンドウ] のレイヤリスト上に傾斜区分図のレイヤが追加されます。
※状況に応じてカラーランプを設定します。
傾斜区分図
傾斜区分図を再分類して急傾斜地を抽出したい場合には、手順6以降に進みレイヤリスト上にある傾斜区分図を選択して、[関数の追加] ボタンをクリックして [関数テンプレート エディタ] を開きます。
傾斜区分図のみ作成したい場合は手順9へ進みます。
※再分類の詳細に関しましては「 主題画像のピクセル値を再分類または二値化する方法」をご参照ください。 - [関数チェーン] の [傾斜角関数] を右クリックしてメニューを開き、[挿入] → [再分類] と進み [ラスタ関数プロパティ] を開きます。
- [ラスタ関数プロパティ] 画面が開きます。
①[再分類] タブの [再分類手法] 欄にて、[手動] を選択します。
②ID 1 最小値:0 最大値:30 出力:1
③ID 2 最小値:30 最大値:90 出力:2
内容を確認して [OK] ボタンをクリックしますと、[関数チェーン] に [再分類関数] が追加されます。
- [関数テンプレート エディタ] の [OK] ボタンをクリックします。
※状況に応じて各ピクセル値にシンボルカラーを割り当てます。
急傾斜地を抽出した画像
- 傾斜区分図および再分類画像は仮想的に生成されたものになります。[エクスポート] をクリックしてディスク上の画像データとして出力することができます。
[ラスタデータのエクスポート] ダイアログで出力先の設定を行います。
[場所] の参照ボタンをクリックし、ファイルの格納先のフォルダを指定します。
[名前] テキストボックスに任意のファイル名を入力し、[形式] ドロップダウンリストで任意のファイル形式を選択し、[保存] をクリックします。
- 画像解析ウィンドウを利用する方法
関連する質問
メタデータ
機能
種類
製品
バージョン