FAQ
[切り盛り (Cut Fill)] ツールの結果の見方について

ナレッジ番号:2556 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21

概要

切り盛り操作とは、サーフェス材料を除去、または追加することによって、地形サーフェスの標高を変更する処理です。
[切り盛り(Cut Fill)] ツールはこの切り盛り操作により変化した面積と体積を算出しますので、異なる時点の特定位置のサーフェスに対して、サーフェス材料が除去された部分、追加された部分、または変更されたエリアを特定することに利用できます。

説明

[切り盛り] ツールを実行後の結果である属性テーブルの見方について下図の「Before_Ras」を [切り盛り前のラスタサーフェス] 、「After_Ras」を [切り盛り後のラスタサーフェス] 、[出力ラスタ] を 「OutRas」 とした例で説明します。

Image

出力結果である、「After_Ras」の右に表示されている「OutRas」の画像の「2」の値と「3」の値に注目してください。(「2」の値と「3」の値は属性テーブルの[Value*]フィールドに格納されている値です)。

また、セルの色が赤、青、グレーで表示されている「OutRas」画像は、「赤」のセルが「純利益」と表示されていますが、これは、元のラスタデータと比較して「増えた」部分です。つまり、堆積(盛り)した部分を示し、「青」の部分は、以前と比べ「純損失」の部分で侵食(切り)されたことを意味します。

「2」の値のセルは元のラスタデータと比較して「Volume」(体積)が以前に比べて、「500」増えた部分です。(こちらの例ではセルサイズが(10×10)ですので標高値が「5」増えた状態です。また「Area」(面積)については、この変化があったセルが 1つだけなので[Area]フィールドには「100」(10×10×1)と表示されています。

「3」の値のセルは元のラスタデータと比較して「Volume」(体積)が「400」減った部分です。([Volume] フィールドには、「400」という値が入っていますが、これは、1 つセルの値が「400」ということではありません。((10×10×2)×(2 セル))ということを表し、2 つのセルの標高値がそれぞれ「2」増えたことを意味します。また、面積については、この変化があったセルが 2 つあるので [Area] フィールドには「200」(10×10×2)が表示されています。

つまり、出力された属性テーブルの値は、各セルを 1つづつの変化を表すのではなく、同じ変化があったセルの総面積と総体積を表示しています。

どれだけのセルの標高に変化があったのかを調べるには、出力されたテーブルの [Volume] フィールドと [Count] フィールドを確認します。マイナスの値が入っているレコードは標高が高くなっている(増えている)部分であり、プラスの値になっているレコードは、標高が低くなった(減った)部分です。また、セルの個数は、[COUNT] フィールドの値で確認できます。

関連する質問

メタデータ

機能

種類

製品

バージョン