FAQ [切り盛り (Cut Fill)] ツールの結果の見方について (3D, Spatial)

ナレッジ番号:2556 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2023/06/21

説明

 

切り盛り操作とは、サーフェス材料を除去、または追加することによって、地形サーフェスの標高を変更する処理です。
[切り盛り(Cut Fill)] ツールは、この切り盛り操作により変化した面積と体積を算出します。異なる時点の特定位置のサーフェスに対して、サーフェス材料が除去された部分、追加された部分、または変更されたエリアを特定します。

『切り盛り] ツールを実行後の結果である属性テーブルの見方について下図の「Before_Ras」を [切り盛り前のラスタサーフェス] 、「After_Ras」を [切り盛り後のラスタサーフェス] 、[出力ラスタ] を 「OutRas」 とした例で説明します。

Image

 

出力結果である、「After_Ras」の右に表示されている「OutRas」の画像の「2」の値と「3」の値に注目してください。(「2」の値と「3」の値は属性テーブルの[Value*]フィールドに格納されている値です。)

また、セルの色が赤、青、グレーで表示されている「OutRas」画像は、「赤」のセルが「純利益」と表示されていますが、これは、元のラスタデータと比較して「増えた」部分です。つまり、堆積(盛り)した部分を示し、「青」の部分は、以前と比べ「純損失」の部分で侵食(切り)されたことを意味します。

「2」の値のセルは元のラスタデータと比較して「Volume」(体積)が以前に比べて、「500」増えた部分です。(こちらの例ではセルサイズが(10×10)ですので標高値が「5」増えた状態です。また「Area」(面積)については、この変化があったセルが 1つだけなので[Area]フィールドには「100」(10×10×1)と表示されています。

「3」の値のセルは元のラスタデータと比較して「Volume」(体積)が「400」減った部分です。([Volume] フィールドには、「400」という値が入っていますが、これは、1 つセルの値が「400」ということではありません。((10×10×2)×(2 セル))ということを表し、2 つのセルの標高値がそれぞれ「2」増えたことを意味します。また、面積については、この変化があったセルが 2 つあるので [Area] フィールドには「200」(10×10×2)が表示されています。


つまり、出力された属性テーブルの値は、各セルを 1つづつの変化を表すのではなく、同じ変化があったセルの総面積と総体積を表示しています。

どれだけのセルの標高に変化があったのかを調べるには、出力されたテーブルの [Volume] フィールドと [Count] フィールドを確認します。マイナスの値が入っているレコードは標高が高くなっている(増えている)部分であり、プラスの値になっているレコードは、標高が低くなった(減った)部分です。また、セルの個数は、[COUNT] フィールドの値で確認できます。

メタデータ

カテゴリ

製品

バージョン