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ModelBuilder: ラスターのセル数やセルサイズを取得したい

ナレッジ番号：3154 | 登録日：2023/05/29 | 更新日：2024/11/21

概要

ラスターのプロパティを取得するためのツールとして [ラスタープロパティの取得] ツールがあります。このツールを使用すると入力ラスターのセル数やセルサイズ、統計情報を取得することができます。さらにModelBuilderで使用すると、取得した値をツールのパラメーターとして割り当てることが可能です。
ここでは、ラスターのセルサイズを取得し、ラスターのセルと同じサイズのポリゴンを作成する処理を紹介します。

操作手順

[ジオプロセシング] メニューの [Model Builder]をクリックしてモデルウィンドウを表示します。または新規にツールボックスを作成し、作成したツールボックス上で右クリックし、[新規作成] → [モデル] をクリックします。
ArcToolbox → [データ管理ツール] → [ラスター] → [ラスタープロパティ] → [ラスタープロパティの取得 (Get Raster Properties)] ツールをモデルキャンバスに配置します。
[ラスタープロパティの取得] ツールをダブルクリックし、各パラメーターを設定します。横方向のセルサイズを取得する場合は、[プロパティタイプ] を「CELLSIZEX」に設定します。
[OK] ボタンでダイアログを閉じます。
同様の手順を繰り返し、縦方向のセルサイズ（CELLSIZEY）を取得するための処理を追加します。さらに、各ツールの右横にある変数名をわかりやすいもの (例：CELLX, CELLY) に変更します。
※変数名を変更するには、変数を右クリックし [名前の変更] で行います。
ArcToolbox → [データ管理ツール] → [サンプリング] → [フィッシュネットの作成 (Create Fishnet)] ツールをモデルキャンバスに配置します。
[接続] ボタンをクリックし、[CELLX] 変数と [フィッシュネットの作成] ツールを順にクリックします。表示されるメニューから [セルの幅]を選択します。
同様に [CELLY] 変数と [フィッシュネットの作成] ツールを順にクリックし、[セルの高さ] を選択します。これにより、取得したラスターのセルサイズを、作成されるポリゴンのサイズに割り当てることができます。
[フィッシュネットの作成] ツールをダブルクリックし、以下のようにツールの設定を行い、[OK] ボタンでダイアログを閉じます。
- 出力フィーチャクラス：ポリゴンの出力場所と名称（任意）。
- テンプレート範囲：処理対象のラスターの変数。［ラスタープロパティの取得］ツールの［入力ラスター］と同じものを指定します。
- 行数、列数：NULLまたは0を指定。
- ジオメトリタイプ：POLYGON。
モデルを実行し、処理結果を確認します。

補足情報

[ラスタープロパティの取得] ツールを使って縦方向および横方向のセル数を取得するには、［プロパティタイプ］をそれぞれ「COLUMNCOUNT」「ROWCOUNT」と設定します。その値を［フィッシュネットの作成］ツールの［行数］、［列数］パラメーターに割り当てることによっても同様の処理が可能です。
ポリゴンにセル値を継承させたい場合、［ラスター → ポイント］ツールや［空間結合］ツールを使用します。詳しくはラスターの各セルをメッシュポリゴンに変換する方法をご参照ください。