FAQ
ドローン 撮影計画

ナレッジ番号:5860 | 登録日:2024/11/13 | 更新日:2024/11/28

概要

ドローン画像を ArcGIS Drone2Map や Site Scan for ArcGIS、ArcGIS Reality for ArcGIS Pro 等で処理し、オルソ画像や 3D データを作成し高品質な成果物を得るためには、ドローンでの撮影時の計画も重要となります。
ここでは、一般的に使用される撮影方法における推奨事項をまとめています。
ArcGIS Flight を使用する際のフライト設定については、ユーザーマニュアルをご参照ください。

説明

サーベイ飛行

高度の変化がない広いエリアや建物などの垂直な特長が少ない特定のエリアをマッピングするために使用される撮影方法
ドローンのカメラは真下(ジンバル角 0 度)に向けて飛行します。

サーベイ飛行例
対象エリアのみを撮影するのではなく、対象エリアの周辺も含めて撮影することで対象エリアのエッジ部分の重複画像を増やし、必要なエリアを含む成果物を生成できます。

一本線の飛行のみでカバーできるような細長いエリアの撮影を行う際は、一本線での撮影は避け、フライトパスが一往復するように撮影を行います。側方のオーバーラップを生じさせることで、隣接画像間から抽出する特徴点を増やし、より多くの点群データを生成させることで高品質な成果物を作成することができます。
ArcGIS Flight では Corridor Scan モードを使用すると一往復するような撮影計画を作成できます。
コリドースキャン飛行例
 

スキャン飛行

背の高い構造物の 3D モデルを生成する際の撮影方法
ドローンのカメラは構造物に向けて斜め(ジンバル角 35 度~最大 65 度)で飛行します。
スキャン飛行例
構造物を周回する閉じた軌道では、各軌道(上図のような軌道 1 と 2 )の端をオーバーラップさせたり、空や対象物以外を含む画像を極力少なくしたりすることで、構造物の高精度な 3D モデルを生成できます。

撮影時の設定オプション

オーバーラップ

オーバーラップは、オルソ画像や 3D データを生成する上で重要な設定値です。
標準的なオーバーラップ率
国土地理院が掲載している UAVドローン測量マニュアル(案)では、前方 80% 以上、側方 60% 以上となっています。
森林や農地等植生が多いまたは似たような風景が広がっているエリアでは、さらに前方・側方のオーバーラップ率を 5~10% 上げることで、より高精度なデータの取得が期待できます。オーバーラップが高いほど撮影枚数は増え、撮影時間もかかりますがオーバーラップがあることで特徴点の抽出を増やし、高品質な成果物の生成に繋がります。

飛行高度

高度は、オルソ画像や標高データの解像度に影響を与えます。画素サイズや焦点距離などによって目的の解像度に合わせて調整したり、対象物や地理的状況に合わせて調整したりする必要があります。
対地高度の求め方
(地上画素寸法)÷(使用するデジタルカメラの1画素のサイズ)×(焦点距離)

例:1インチCMOS で 8.8㎜ のレンズを使用し、地上画素サイズを 1cm にしたい場合
1インチCMOS:13.2mm × 8.8㎜、画素サイズは 4864×3648 を使用
(0.01) ÷ (13.2 ÷ 4864) × (8.8) = 32.426
高度 約 32m となります。


ドローン飛行を行う際は、以下の安全対策に十分配慮してください:
飛行エリアの確認: 禁止区域や制限区域での飛行を避け、事前に飛行エリアの規制を確認してください。
天候の確認: 強風や雨天など、悪天候時の飛行は避けてください。
機体の点検: 飛行前にドローンのバッテリー残量や機体の異常がないかを確認してください。
周囲の安全確保: 人や建物から十分な距離を保ち、他の航空機との衝突を避けるために高度を遵守してください。
法令遵守: 地域のドローン飛行に関する法律や規制を遵守してください。

メタデータ

種類

機能

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