FAQ
マニフェスト ファイルで指定した Local Server コンポーネント ファイルが Visual Studio のターゲット フォルダに出力されない
ナレッジ番号:3303 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21
概要
ArcGIS Runtime SDK for .NET 及び ArcGIS Runtime Local Server SDK を使用した Visual Studio プロジェクトをビルドした際に、適切な Local Server コンポーネント ファイルが Visual Studio のターゲット フォルダに出力されないため、アプリでエラーが発生する場合があります。
詳細
ArcGIS Runtime Local Server SDK バージョン 100.3 を使用した Visual Studio プロジェクトをビルドする場合、アプリ配布のマニフェスト ファイルである ArcGISLocalServer_100.3.AGSDeployment がプロジェクト フォルダ下に自動で作成されます。
通常は ArcGISLocalServer_100.3.AGSDeployment ファイルで指定した Local Server コンポーネントのファイルが、Visual Studio プロジェクトのターゲット フォルダに出力されますが、一部の環境で適切なコンポーネント ファイルが出力されずに、アプリの実行時にエラーが発生する場合があります。以下のエラーは、必要な Local Server コンポーネント ファイルが出力されないことが原因で、ジオプロセシング サービス起動時(LocalGeoprocessingService インスタンスの StartAsync メソッド実行時)に発生するエラーの例です。
Failed to create service <GPK のファイル名> GPServer. Worker process '<GPK のファイル名>_host' exited while attempting to service request
回避策
※「ArcGIS Runtime SDK for .NET 及び ArcGIS Runtime Local Server SDK のバージョン 100.5 以上を使用する」または、以下の回避策を実施してください。
アプリ開発時
ArcGISLocalServer_100.3.AGSDeployment ファイルは、XML フォーマットのテキスト ファイルですが、その Package 要素の enabled 属性を true に設定した項目の Local Server コンポーネント ファイルが Visual Studio プロジェクトのターゲット フォルダに出力されて、そのファイルがアプリから参照されます。
一方で、ArcGISLocalServer_100.3.AGSDeployment ファイルの "Package id" が "Pro" 及び "ArcMap" の Package 要素の enabled 属性を false に設定した場合、Local Server コンポーネント ファイルは Visual Studio プロジェクトのターゲット フォルダには出力されません。この場合、ビルドされたアプリは ArcGIS Runtime Local Server SDK のインストール ディレクトリに配置された Local Server コンポーネント ファイルを参照します。
アプリの開発段階では、 ArcGIS Runtime Local Server SDK のインストール ディレクトリを参照する(ArcGISLocalServer_100.3.AGSDeployment ファイルの "Package id" が "Pro" 及び "ArcMap" の Package 要素の enabled 属性を false に設定する)ことで、エラーを回避することができます。
アプリ配布時
完成したアプリの配布時には、Deployment Builder ツールを使用して必要な Local Server コンポーネント ファイルを作成することができます。
以下に、Deployment Builder ツールでのビルド手順を示します。
手順
- ArcGIS Runtime Local Server SDK バージョン 100.3 のインストール ディレクトリに移動します(デフォルトの設定でインストールした場合は「C:\Program Files (x86)\ArcGIS SDKs\LocalServer100.3」です)。
- 「Tools」フォルダにある DeploymentBuilder.exe を実行します。
- [Create Configuration...] ボタンをクリックして、[Deployment Configuration] 画面で適当な名前を入力し、[OK] ボタンをクリックして画面を閉じます。
- 続いて表示される [ArcGIS Runtime Local Server Deployment Settings] 画面で、必要な Local Server コンポーネントにチェックを入れ、[OK] ボタンをクリックして画面を閉じます。
- [Generate...] ボタンをクリックして、[Deployment Configuration] 画面で保存先のパスを指定します。
- [Deployment Configuration] 画面で [OK] ボタンをクリックして、必要な Local Server コンポーネント ファイルを含んだフォルダを作成します。
- 作成された「LocalServer100.3」フォルダを Visual Studio のターゲット フォルダにコピーします。
メタデータ
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