FAQ
他のレイヤと比べて "400m~500m" ずれる

ナレッジ番号:2968 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21

はじめに

ArcMap に追加したときにデータが正しく重ならない場合、ArcMap のマップの座標系の設定や、データに定義された座標系の違いなど様々な原因があります。各設定を一つ一つ確認し、原因を切り分けていく必要があります。

現象

  • ほぼ正しく重なっているように見えるが、拡大すると斜めにずれている。
  • だいたい  "400m  ~  500m"  くらいずれている。
  • データを追加したときに、以下のような警告ダイアログが表示された。

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原因

このような現象が発生する場合は、地理座標系(投影座標系内の地理座標系)に関連した問題が考えられます。

  • 地理座標系変換によるリアルタイム投影変換を行っていない。
  • 地理座標系変換を行わずに投影変換を行った。 [投影変換] ツールではなく、 [投影法の定義] ツールでデータに設定されている座標系を変更した。

※"400m  ~  500m"  くらいずれている場合は、日本測地系(Tokyo)と世界測地系(日本測地系2000(JGD2000), 日本測地系2011(JGD2011))の地理座標系(測地系)が異なる(地球上の位置を計算する基準が異なる)ために起こります。

データをマップに追加したときに [地理座標系に関する警告] ダイアログが表示された場合

地理座標系変換によるリアルタイム変換が行われていないことが考えられます。

  1. 他のレイヤと比べてずれているレイヤを、いったんマップ上から削除します。
  2. 再度マップにデータを追加し、 [地理座標系に関する警告] ダイアログを表示します。
  3. [変換] をクリックし、 [地理座標系変換] ダイアログを表示します。
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  4. [変換方法] で測地系を関係付ける地理座標系変換を選び、 [OK] をクリックします。下図は変換元が [GCS_Tokyo]、変換先が [GCS_JGD_2000] の場合の例です。 
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  5. [地理座標系に関する警告] ダイアログで [閉じる] をクリックします。

データをマップに追加したときに [地理座標系に関する警告] ダイアログが表示されない場合の確認事項

1.データ フレームに設定されている座標系と、ずれるデータに設定されている座標系を確認する

以下のFAQを参考に、 データ フレームに設定されている座標系(マップの表示に使用する座標系)とデータに設定されている座標系を確認します。

ArcMapに追加したデータフレームやレイヤの座標系を確認するには?

データ フレームに設定されている座標系とずれるデータに設定されている座標系が異なる場合

[地理座標系に関する警告] ダイアログが表示されない設定になっていますので、以下の手順で設定を変更します。

  1. 以下の箇所にある AdvancedArcMapSettings.exe を起動します。
    C:\Program Files (x86)\ArcGIS\Desktop10.x\Utilities
    ※ 32 ビット OS の場合は、Program Files にあります。
    ※[Desktop10.x] フォルダのxの値は、使用するバージョンによって異なります。(ArcGIS 10.2 を使用している場合は、 [Desktop10.2] フォルダとなります。)
  2. [コンテンツ ウィンドウ / データ] タブにて、 [測地基準系の確認をスキップ] のチェックを外し、 [適用] 、 [閉じる] をクリックします。
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  3. 上記の「データをマップに追加したときに [地理座標系に関する警告] ダイアログが表示された場合」の操作を行います。

データ フレームに設定されている座標系とずれるデータに設定されている座標系が同じ場合

[投影変換] ツールで、地理座標系変換を行わずに変換を行ったか、 [投影変換] ツールではなく、 [投影法の定義] ツールでデータに設定されている座標系を変更した可能性が考えられます。

[投影変換] ツールで、地理座標系変換を行わずに変換を行った場合は、以下の操作を行ってください。

  • [投影変換] ツールの入力データとして使用したデータ(元データ)に対して、 [投影変換] ツールで、 地理座標系変換設定したうえで再度やり直してください。

[投影変換] ツールではなく、 [投影法の定義] ツールでデータに設定されている座標系を変更した場合は以下の操作を行います。

※変更前の座標系が分らない場合は、データの入手元に確認し、下記操作を行ってください。

  1. ArcToolBox  → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [投影法の定義] にて、変更前の座標系を定義しなおします。
  2. ArcToolBox  → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [投影変換] にて、変換したい座標系に変換します。
    ※ArcGIS 10.2.1 までのバージョンでシェープファイルなどのベクタデータの場合は、以下のツールを使用します。
        ArcToolBox  → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [フィーチャ] → [投影変換]  
    ※ラスタ  データの場合は以下のツールを使用します。
       ArcToolBox  → [データ管理ツール] → [投影変換と座標変換] → [ラスタ] → [ラスタの投影変換]  

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