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問題:マップのエクスポートで、縮尺制限を設けたレイヤが正しく出力されない

ナレッジ番号:2909 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2023/06/21

現象

ArcMap にて[マップのエクスポート]や[印刷プレビュー]、または[印刷]を行った際に、縮尺制限を設定してあるレイヤが、設定してある縮尺にて表示されないことがあります。

原因

PC 内部で動作している Windows GDI が要因となっており、ArcGIS 側で制御できない既知の制限です。

マップをエクスポートする際には PC 内部で複数回の座標変換処理が行われます。ArcMap 側での微細なパラメータなどの設定や少数座標は、一度 Windows GDI の非常に粗い整数座標のグリッドに座標変換処理されるため、地図縮尺のような数値設定を設けた場合に正しくエクスポートされないことがあります。

回避策

DPI 値やページ サイズなどのパラメータの調整により改善される可能性があります。

  • 解像度を 72 dpi の倍数(288、360、432)に設定する
  • ページ サイズとデータ フレーム エレメントのサイズを、切りのいい値にする
  • データ フレーム プロパティの [データ フレーム] タブの範囲の設定を「固定縮尺」にする
  • [ページ設定/印刷設定] ダイアログの [プリンタの用紙設定を使用] チェックボックスを一時的にオンにする
    ※ 利用しているプリンタにマッチした用紙サイズがすでに存在する場合は簡単ですが、ページ サイズがカスタムの場合は、プリンタ ドライバの UI で、カスタムのページ サイズを設定する必要があります。このオプションがチェックされた状態で MXD を保存すると、MXD にプリンタ名が保存され、MXD を開くたびにプリンタを探しにいくようになりますのでご注意ください。
  • レイヤの[最小表示縮尺]の設定値を少し大きな値に変更する
    例えば、あるレイヤのプロパティで縮尺範囲が「1:2400 より拡大時に表示」と設定されている場合、「1:2401 より拡大時に表示」に変更する

関連情報:

ESRI Article ID: 33025

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