FAQ
ArcGIS Desktop ライセンスを使用した ArcGIS Engine アプリケーションの実行

ナレッジ番号:2627 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21

概要

ArcGIS Engine アプリケーションは ArcGIS Desktop を有するマシン上で実行できます。

こちらは、同時使用 (CU) ライセンスでアプリケーションを実行する手順となります。ArcGIS Desktop をインストールされている状態でこちらの手順をお試しいただくと、ArcGIS Administrator や License Manager でライセンス認証を行っていなくてもライセンスが参照できます。

製品ライセンスとエクステンション ライセンス

ArcGIS Engine のライセンス モデルの利点の1つは、カスタム ArcGIS Engine アプリケーションを ArcGIS Deskop がインストールされたマシンにインストールし、既存の ArcGIS Deskop ライセンスを利用してアプリケーションを実行できることです。これにより、アプリケーションのライセンスの柔軟性が強化されます。以下の テーブルは ArcGIS Engine 製品やエクステンション ライセンス、そして相当する ArcGIS Desktop ライセンス レベルの一覧です。

 ArcGIS Engine ArcGIS Desktop   ライセンスの比較
 ArcGIS Engine Runtime
 Basic
 ArcGIS Engine Runtime は、ArcObjects では Basic(ArcView) 相当の機能を保持します。 ArcGIS Engine Runtime には、ArcMap などの ArcGIS Desktop アプリケーションは含まれていませんが、同じ基本的な GIS ArcObjects が含まれています。
 ArcGIS Engine Runtime と ジオデータベース アップデート エクステンション
 Standard
 ArcGIS Engine Runtime と Geodatabase Update エクステンションは、ArcObjects では、Standard (ArcEditor) 相当の機能を保持します。Geodatabase Update エクステンションには ArcMapで利用可能な高度は編集ユーザインタフェース(UI)は含まれていませんが、ジオデータベースの作成、編集、管理のためのジオデータベース アプリケーション プログラミング インタフェース(API)への完全なアクセスを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と 3D エクステンション
 ArcGIS Desktop と 3D Analyst エクステンション
 ArcGIS Engine Runtime と 3 次元(3D)エクステンションは、ArcObjects レベルでは機能的にArcGIS Desktopと 3D Analyst エクステンションに相当します。
ArcGIS Engine の 3D エクステンションには ArcScene や ArcGlobe は含まれていませんが、カスタム アプリケーションにおける、埋め込まれた 3D 表示のためのグローブ コントロールとシーン コントロールへのアクセスを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と Spatial エクステンション
 ArcGIS Desktop と Spatial Analyst エクステンション
 ArcGIS Engine Runtime と Spatial エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Spatial Analyst エクステンションに相当します。ArcGIS Engine の Spatial エクステンションには ArcGIS Desktop ツール バー や コマンドは含まれていませんが、ラスタ セル解析に必要な ArcObjects コンポーネントを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と Network エクステンション
 ArcGIS Desktop と Network Analyst エクステンション
 ArcGIS Engine Runtime と Network エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Network Analyst エクステンションに相当します。 ArcGIS Engine  Network エクステンションには、ネットワーク解析を行うカスタム アプリケーションを作成するために必要なコマンドと ArcObjects コンポーネントを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と Data Interoperability エクステンション
 ArcGIS Desktop と Data Interoperability エクステンション
 ArcGIS Engine Runtime と Data Interoperability エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Data Interoperability エクステンションに相当します。ArcGIS Engine Data Interoperability エクステンションには ArcGIS Desktop ツール バーや コマンドは含まれていませんが、公開されたデータフォーマットを読み込んだり、変換したり、エクスポートするカスタム アプリケーションの作成に必要な ArcObjects コンポーネントを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と Maplex エクステンション
 ArcGIS Desktop と Maplex エクステンション
 ArcGIS Engine Runtime と Maplex エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Maplex エクステンションに相当します。ArcGIS Engine Maplex エクステンションには ArcGIS Desktop ツール バーやコマンドは含まれていませんが、高品質のカートグラフィック文字配置とラベリングを提供するカスタム アプリケーションの作成に必要な ArcObjects コンポーネントを提供しています。
 ArcGIS Engine Runtime と Schematics エクステンション
 ArcGIS Desktop と Schematics エクステンション

ArcGIS Engine Runtime と Schematics エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Schematics エクステンションに相当します。 ArcGIS Engine Schematics エクステンションには、ネットワーク データセットをスケマティック リプレゼンテーションとして表示するカスタム アプリケーションを作成するためのコマンドと ArcObjects コンポーネントが含まれています。

 ArcGIS Engine Runtime と Tracking エクステンション
 ArcGIS Desktop と Tracking Analyst エクステンション

ArcGIS Engine Runtime と Tracking エクステンションは、ArcObjects レベルでは、機能的に ArcGIS Desktop と Tracking Analyst エクステンションに相当します。ArcGIS Engine Tracking エクステンションには ArcGIS Desktop ツール バーやコマンドは含まれていませんが、時系列データの再生と分析を行うカスタム アプリケーションの作成に必要な ArcObjects コンポーネントを提供しています。

StreetMap USA はエクステンションとして提供されなくなりましたが、ArcGIS Engine Runtime に含まれています。
ArcInfo に相当する ArcGIS Engine Runtime はありません。ArcInfo でのみ利用可能な機能は、ArcGIS Engine では利用できません。
ArcGIS Engine Runtime は、ローカル ネットワーク上で利用可能な ArcGIS Desktop ライセンスで構成することができます。 これを可能にするには、ArcGIS Engine Runtime がインストールされたマシンに、システムレベルの環境変数(ARCGIS_LICENSE_FILE)が設定されている必要があります。この変数の値は有効な ArcGIS Desktop ライセンス ファイルへのパス、またはライセンス マネージャ ホストマシンのホスト名です。
Windows でこのシステム環境変数を設定するには、次の手順に従います。

  1. [スタート] メニューをクリックし、[コントロールパネル]、[システム] と進みます。
  2. [システムのプロパティ] ダイアログ ボックスで [詳細設定] タブをクリックし、[環境変数] ボタンをクリックします。
  3. ARCGIS_LICENSE_FILE という名前のシステム環境変数を作成します。
  4. その値を、ローカルネットワークのライセンス マネージャに対する @<hostname> にします。例えば @serer1 となります。
  5. [OK] をクリックします。

この時点で、ArcGIS Engine アプリケーションがシステムに導入され、Basic、Standard、Advanced などのライセンス サーバ上のすべてのライセンス レベルへのアクセスが可能になります。
カスタム ArcGIS Engine アプリケーションでは、この 3 つのレベルのいずれかを明示的にチェックアウトする必要があります。

開発ライセンス 導入ライセンス
Engine Developer Kit Basic
  Advanced
  Standard
  Engine Runtime

この文書 は、ArcObjects Help for .NET Developers 内のトピック  Using an ArcGIS Desktop license to run an ArcGIS Engine application を翻訳したものです。

メタデータ

種類

製品

バージョン