FAQ
ラスタデータをポリゴンの範囲で切り抜くには?
ナレッジ番号:1552 | 登録日:2023/05/29 | 更新日:2024/11/21
概要
ラスターから、ポリゴン データで指定した範囲を削除する方法をご紹介します。Spatial Analyst エクステンションを利用する方法と、[画像解析] ウィンドウを利用する方法(ArcGIS 10.x 以降で利用可能です。エクステンション不要)があります。
画像データ: Landsat8 衛星画像(2013年6月上旬撮影、新潟市付近)
・[画像解析] ウィンドウを使用する方法[画像解析] ウィンドウを利用する方法
(入力画像およびシェープファイル)
手順
- ArcMap の [ウィンドウ] メニュー → [画像解析] を選択し、[画像解析] ウィンドウを表示します。
- [画像解析] ウィンドウのレイヤー リスト上にてシェープファイルで切り抜きたい画像をクリックして選択します(選択されるとハイライトします)。
- [ツール] ツールバーの [フィーチャの選択] ボタンでポリゴンを選択します。
- [画像解析] ウィンドウの [マスク] ボタンをクリックします。
- シェープファイルで切り抜かれた画像は仮想的に生成されたものになります。ディスク上の画像データとして保存したい場合は、[画像解析ウィンドウ] の [エクスポート] からエクスポート します。
(出力画像)
Spatial Analyst を利用する方法
以下の操作を行なうには Spatial Analyst エクステンションのライセンスが必要です。こちらの方法は単一のバンドを持つラスター データに対して行うことができます。
手順
- ラスター データを切り抜くためのポリゴン データに整数型のフィールドを追加します。このフィールドにフィールド演算の機能を使用して「1」を入力します。
- ポリゴン データからラスター データを作成します。
・ArcGIS 10.x の場合: ArcToolbox → [変換ツール] → [ラスターへ変換] → [ポリゴン → ラスター] ツール
・ArcGIS 9.x の場合: [Spatial Analyst] ツールバー → [変換] → [フィーチャをラスタに変換] ツール[値フィールド] に上記の方法で作成した整数型のフィールドを指定します。
[セル サイズ] に元画像(切り抜かれる側のラスター データ)と同じセル サイズを指定します。
[出力ラスター データセット] に出力場所とファイル名を指定します。 - ラスター データから二値化画像(ピクセル値 0, 1)を作成します。二値化画像は、元画像と同じ範囲にする必要があります。
ArcToolbox → [Spatial Analyst ツール] → [マップ代数演算] → [ラスター演算] または [マップ代数演算 単一出力] ツールを起動し、以下のように設定します。
(条件式の例)
・ArcGIS 10.x の場合
Con(IsNull("手順 2 で作成したラスター データ"), 0, "手順 2 で作成したラスター データ")
・ArcGIS 9.x の場合
CON(ISNULL(C:\Data\手順 2 で作成したラスター データ), 0, (C:\Data\手順 2 で作成したラスター データ))<ツールのダイアログの [環境] ボタン → [処理範囲] → [範囲] に元画像を指定し [OK] をクリックします。
[出力ラスタ] に任意の出力場所を指定し、[OK] でツールを実行します。
- ArcToolbox → [Spatial Analyst ツール] → [条件] → [Set Null] ツールを起動し、以下のように設定します。
[入力条件ラスター] に手順 3 で作成した二値化画像を指定します。
[条件式] に以下の設定をします。
・ArcGIS 10.x の場合: "VALUE" = 1
・ArcGIS 9.x の場合: "Value = 1"
[条件式が FALSE のときの入力ラスタ、または定数値] に元画像を指定します。
[出力ラスタ] に出力場所とファイル名を指定します。[OK] をクリックしてツールを実行します。このツールは、二値化画像の値が「1」である場合は元画像の値を返し、二値化画像の値が「0」のときは NoData を返します。
NoData(黒い部分)を表示しないようにするには、ラスタ データの [プロパティ] → [シンボル] タブ をクリックし、 「NoData 色」の部分を「色なし」に設定します。
メタデータ
種類
機能
製品
バージョン